無双5えんぱねた
〜しょうもないデレ惇〜
本当に?
「元譲、起きろ」
「・・・ふぇ?」
聞きなれた低い声に驚いて、うっすらと目を開くと、大好きな従兄が顔を覗き込んでいた。
「・・・も、孟徳?何でここに・・・?」
自分の寝室。
体を起こして窓外に目をやれば、まだ陽も昇っていなかった。
「いや・・・伝えるのを忘れておったからな」
寝顔も最っっ高にかわいいなぁぁあぁ、さすが(わしの)元譲!!!(*´Д`)
なんてどーーしようもない脳内の声などおくびにも出さず、曹操は淡々と告げる。
「伝える?・・・何を?」
今日もまた、曹操は夏侯惇を留守に残して出陣する予定になっていた、はずだ。
留守中に何かやるべきことでもあるのだろうか?
まだ目覚めきらない頭で、曹操の意図を必死に想像する。
「今日、孫堅軍との戦に発つ」
「ああ、それは知ってるぞ・・・?」
「そのことに関して、そなたに役目を申し付けるのを忘れておった」
「・・・?」
夏侯惇は首を傾げて、訝る表情を作る。
「いや、わざわざ言われなくても・・・ちゃんとわかってる。
留守番だろ?俺にだって、それくらいはできる」
・・・慣れてるし。
ふてくされ気味に付け加えると、曹操が苦笑した。
「いや。今回は別の役目だ。・・・留守番の方が良ければそれでも構わぬが」
「役目?・・・お前がやれって言うんなら、何でも引き受ける・・・けど・・・」
「そうか。ならば今すぐ支度しろ」
そうとだけ言って身を翻す曹操を慌てて引き止める。
「ち、ちょっと待て孟徳!何だよ役目って?支度?何の支度だ?」
振り返った曹操が、にやりと笑んで一言、答えた。
「・・・戦、だ」
対する夏侯惇は、ぱちぱちと瞬きを繰り返して、ぽかんと口を開いた。
「・・・いくさ?」
「来たくないのか?」
その言葉に、夏侯惇の頭がようやく覚醒した。
「・・・行くっ!!」
がばっと掛布を跳ね上げて、身支度を整えるべくつめたい床に足を下ろした。
「孟徳、ありがとう!」
照れもせずに言う夏侯惇は、満面に笑みを浮かべている。
「・・・ああ」
「絶対役に立ってみせるからな!!」
「そうか」
「お前にも本陣にも、敵は一人も近づけさせない!」
「無理はするなよ」
戦場では。
「孟徳は俺が守る!」
「さすがは元譲。任せたぞ」
「なぁ、殿はあれでいいのかねぇ・・・」
「何がだ?」
「いやあのさ・・・あれって、どーーー見ても、殿が惇兄のこと守ってるよな・・・って」
「ああ・・・」
「惇兄は気付いてないっぽいけどさ・・・」
「・・・確かにおかしいが・・・殿がしたいようにさせておけば・・・良いのではあるまいか」
「おいおい、ずいぶん面倒臭そうな言い方すンなぁ〜」
「・・・実際のところ、あの殿に意見するのは・・・面倒だ」
「うん・・・まぁ、そうだな。やっぱ俺も面倒だわ。・・・ほっとこっか」
子孝たん諦めモード。淵たんも諦めモード。
むしゃくしゃしてまたやってしまった
いやもう、すみませんでした・・・
多分あと1個か2個で終わります・・・
しかし、2惇スキーを自称してるくせにこれはないな(*´∇`*)!!笑
2011/03/28
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