無双5えんぱねた
〜しょうもないデレ惇〜
いっしょにいる
※ほんのちょっとだけアレな描写があるのでご注意を!
今宵もまた、曹操と一緒にいる。
何も言わなくてもそこにいてくれる。
夢みたいだ。
これ以上望むことはない。
手を握られて、間近。
曹操のことを愛してると言い、曹操も愛してると言ってくれた。
だから相思相愛、ではあるのだが・・・
夏侯惇は今のこの状態に満足しきって、幸せを全身全霊で享受していた。
曹操は、自分こそが臣下だという。
だから願いを口にすれば嫌な顔一つせずにかなえてくれる。
しかも、前は無表情というか、ほとんど考えの読めない薄い微笑しか見たことが無かったが、今は真実に笑顔だ。
瞳は優しい。
曹操の方は、そうではなかった。
計画通りに夏侯惇から告白をさせたことで一応の満足は得たが、それで終わりにできるハズがない。
先に進むのは当然だ。
のみならず。素直で従順極まりない夏侯惇・・・そんなところもかわいくて好きだが、折角作り上げたおいしすぎるこの状況を、もっともっと有効に活用せねばもったいない。
うっとりと笑顔で寄り添う夏侯惇と向かい合い、いつもと同じように唇を触れ合わせた。
「・・・元譲。そろそろ新しい命令をくれねば、退屈なのだが」
「・・・え?」
「口付けはいくらもやると言った。いつまでも傍にいるとも言った。
・・・他にはないのか?」
「他・・・」
望むこと・・・
いくら考えても、夏侯惇には思い当たることがなかった。
「・・・特に・・・」
「本当か?」
低い声音で問いつつ、酔いのためか脱力したようになっている肩を抱き寄せる。
「・・・わしなどでは、不足ということか」
「ふ、不足?そんなわけないだろう!」
「曹孟徳にできるのは、ただここにあることのみ、であるのだろうが」
「違う、そうじゃなくて・・・」
「何が違う?・・・そうか、無能なわしにも、口付けはできたのだったな」
「そ、そういうことでは・・・んっ」
口下手に言い募る唇を塞いでやる。
これが罠の入り口だ。
固く結んだ唇を執拗に舐め、綻んできたところを割って歯列をまさぐる。
根気よく歯肉をも舐れば、拒むように閉じていた歯が僅かに開いた。
後はもう、曹操の思うがままだ。
「んんっ、んーー!」
驚いて、それ以上に狼狽して、夏侯惇の手が曹操を突っぱねようとした。
けれどそこで離れてやるほど曹操は甘くは無い。
掌を使って頭を押さえ込んで、残る片手で夏侯惇の手を掴む。
口中では舌を絡めて舐り、上顎を擦り、歯の生え際にすら愛撫を加える。
夏侯惇が息苦しさに喘げば一瞬だけ離れて、息を継ぐ無防備な唇に再度襲い掛かる。
長く続く接吻に最早力の入らない夏侯惇は、気がつかない内にぐったりと身体を曹操に預けていた。
「も、もうとく・・・」
曹操の服を握り締めて皺を作る。
上気した頬に潤んだ目、寄せられた眉は、目の肥えた曹操から見ても恐ろしく蠱惑的な代物だった。
「どうした、元譲」
『可愛いぃぃぃぃぃぃいいいいいい!!
元譲最高ぉおおおおおお!!!』
などという本能の声を全て封じ込め、いつものように冷静を装う。
指を滑らせ、頬を撫ぜながらさりげなく耳を触った。
そのまま耳殻を辿れば夏侯惇があからさまに反応した。
更に手を伸ばして項を摩り、身体を抱えなおすフリをして着物に手を滑り込ませ、指先で乳首を引っかいた。
「ぁっ??!」
声にならない声を上げ、夏侯惇がますます強く曹操にしがみつく。
片手ではその身体を優しく抱き締めておきながら、片手は愛撫まがいの動きを続け、夏侯惇を煽るのをやめない。
「ぃ、嫌だ、孟徳」
「何がだ・・・?」
曹操の表情と声音はあくまでも平静だ。
そのことに夏侯惇は混乱して、曹操は何もしていないのに自分だけがおかしくなっているのかと思い始める。
「う・・・その・・・」
「・・・そうか、わしにも唯一できると思っていた接吻すらも、君主様はお気に召さぬか」
夏侯惇を抱いていた腕を離し、立ち上がろうとする。
「ちちち、違うっ!待ってくれ孟徳!」
「かほどに使えぬ人材は置いておくに値せぬ。
わしとて一介の将だ。惨めに捨てられる前に、自ら出て行くとしよう。
さらばだ、元譲」
「だ、駄目だ!行くなっ!!!」
やっと一緒にいられるのに、なぜ出て行くなどと言うのか。
自分が曹操を捨てる??
そんなことはありえない。
曹操が出て行くというのなら自分だって出て行く。
そのくらい曹操のことが好きだ。
何を失ったとしても、もう二度と、曹操と共にいられる時間だけは失えない。
「・・・元譲」
「一緒にいろって命令しただろ?!それを勝手に反故にする気か?!」
「・・・」
「俺が主君だと言うのなら、俺の言うことを聞け!・・・聞いてくれ!」
涙を零し懇願する従弟に微笑み、曹操は膝をついた。
「だが、一つしか命令を聞けぬ男をどう使うつもりだ、元譲よ」
「お前の・・・その、接吻が嫌だなんて、俺は一言も言ってないだろ」
「先ほど言ったぞ」
「・・・嘘だ。それは、嘘だから忘れろ!」
「・・・わかった」
「だから・・・もう一回・・・・・・寄越せ」
曹操をつなぎとめようと思って出た言葉だった。
「・・・承知した」
満面の笑みで答える曹操は、してやったりと思った。
もうこれで策は完成したも同じだ。
先刻の接吻よりも更に更に濃厚なそれを与えてやる。
不埒な手の動きを加速させて、はっきりとした愛撫を、けれど偶然を装って全身に施していく。
ただでさえ熱が燻っていた身体に、性感を目覚めさせるような触り方をされた夏侯惇は。
「孟徳・・・・・もっと、くれ・・・」
羞恥を忘れ、自ら唇を開いて続きを強請る。
が、曹操はそれでも許さない。
「元譲、接吻だけが所望か・・・?」
「・・・え・・・?」
「他にして欲しいことがあるのではないか」
例えば。
裾を割って、兆しているそこにそっと触れる。
「・・・っぁ」
「どうだ、元譲・・・?」
そろりそろりと撫ぜれば夏侯惇が観念したように目を瞑った。
「っ、・・・そ、そこ・・・」
「ここが?どうした?・・・命令がなくては動けぬぞ」
「ううう・・・」
泣き出しそうな声を小さく上げるが曹操は無視して手を離してしまう。
「・・・さ、触ってくれ」
耐え切れずに口にすれば、曹操は恭しい手付きでそこを愛撫し始めた。
やっと望んだ刺激を与えられ、悶えながらもほんの少し安堵する夏侯惇だったが。
「元譲・・・どんな風にして欲しい?」
曹操による命令強要が終わったわけではなかった。
「孟徳、孟徳っ」
挿入されて、初めてなのが信じられないほど凄まじい快感に襲われた。
相手が曹操だからだ。
何をされても気持ちがいい。
当然、快楽を受け取るだけで意識は半死半生になっている。
のに。
「ほら、元譲・・・我が君よ。どのようにされたいのか教えてもらわねば」
「い、いい、このままでっ、いいからっ・・・」
もう答える気力などありはしない。
貫かれるまま、揺さぶられるまま。
「お前の、思う通りに・・・動けっ」
「・・・承知したっ」
必死な夏侯惇が可愛すぎる。
できるだけ無機質に答えてやろうと思ったのに、溢れ出る愛しさが隠せず思わず返答が弾んだ。
涙の味の眦に口付けて、命令通りに動き始める。
組み敷く身体、褥に乱れたそれのあまりに官能的な有様は、今日まで苦労への過ぎたる対価であった。
翌朝。
『次からは閨で一々命令をさせないでくれ・・・』
羞恥と後悔とで真っ赤になった夏侯惇から、また新しい命令が言い渡された。
今までになくらぶらぶ(当社比笑)
たまには強気な曹操もいいよね・・・
2011/09/10
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